2026年5月9日土曜日

言語生成・新仮説・・・電子言語の効用と限界

工業現波の高揚期に始まった電子言語が、飽和期が近づくにつれて急速に進展し、下降期に向けてさらに進化し始めています。

電子言語は、これまでの言語に比べて、どのような特性を持っているのでしょうか。

言語表現(音声・文字・動作・形象・表号)と言語階層(深層・象徴・表象・交信・思考・理知)の両面から考えてみましょう。

言語表現でいえば、文字と表号という視覚記号を中核としつつ、音声という聴覚記号や、動作や形象という映像記号へ広がりつつあります。プログラム言語が文字と理知表号で相互間の交信を行いつつ、音声や動作、さまざまなイメージとも対応しようとしています。

言語階層でいえば、理知言語で把握したアミ界の世界を、交信・思考言語へと押し広げ、さらに表象言語の捉えたコト界にまで広げようとしています。初期のロジスティックな単純プログラムから次第に進展し、近年ではダイアローグなAIプログラムへと移行してきました。

いいかえれば、電子空間の中で飛び交う交信・思考言語や表象言語が創り出す世界、それ自体を模擬人格としての電子主体が現実世界とみなし、人類に対してさまざまな情報行動を展開し始めているのです。生成AIの造り出す空間の上で、自然人そっくりに応対する電子主体、・・・その裏側では、電子言語によるプログラムが縦横に操作している、ともいえるでしょう。

この延長線上で、電子言語は人類と同じレベルの象徴・深層階層にまで進んでいけるのでしょうか。

現在の機能水準では、下図のようにモノコト界やモノ界にまで達するのはかなり難しいと思います。

生成AIは人類の思考・交信能力を超えていく、と喧伝されていますが、それはコト界次元までのことでしょう。理論言語学や言語生成説の立場から見れば、その下部にあるモノコト界やモノ界にまで及ぶのは、今のところ不可能と思われるからです。

現在の電子言語の生成構造は、理知言語を基盤に、思考・交信言語を通じて表象言語へ交信することを前提にしていますから、「言分け」によるコト界までは進展が可能です。

ところが、「言分け」以前の、「識分け~言分け」の間にまでは進めません。表象言語が捉える前の深層的な世界、そこから生まれる象徴言語にはほとんど配慮されていないからです。

とはいえ、何時までも不可能かといえば、そうでもありません。

もし次世代の電子言語が登場し、こうした「言分け」の壁を乗り越え、「識分け~言分け」の次元にまで踏み込めば、サイエンスという時代識知さえ乗り越えて、新たな世界観を生み出すかもしれません。これにより、工業前波の次に来る工業後波がじわじわと始動し始めます。

どうすればいいのか、その可能性を探っていきましょう。

2026年5月1日金曜日

言語生成・新仮説・・・電子言語の成立過程

理知言語の浸透で、世界認識に「サイエンス(科学)」という「時代識知」が広がると、科学技術という文明が生み出され、5つめの人口波動「工業現波」が始動した、と述べてきました(サイエンスという識知が工業文明を創った!)。

言語の進展新たな文明が創り出され、それによって新たな人口波動が浮上し始めるというプロセスは、これまでの論述で何度も述べてきました。深層言語により石器前波が、象徴言語により石器後波が、表象言語により農業前波が、思考言語により農業後波が、理知言語により工業現波が・・・という次第です。

となると、新たな言語の発生で、現在の「工業“”波」が「工業“”波」となり、次の波動である「工業“”波」が始まる可能性も生まれてきます。すでに飽和期を迎え下降期に移りつつある、現在の世界人口もまた、新たな波動の準備を始めるかもしれない、ということです。

このような動きは胎動しているのでしょうか。

確かな動きとは言えないかもしれませんが、コンピューター文明からAI文明への発展を担っているプログラム言語には、その可能性があります。モノ造りを発展させたサイエンスを超えて、コト造りへの移行を促し始めているからです。

そこで、この言語をとりあえず「電子言語」と名づけることにします。電子情報空間によって、生活民の生活空間を操作し始めているからです。

電子言語はいかにして生まれ、どのように発展してきたのでしょうか。まずはその経緯を振り返っておきましょう。

電子言語を代表するプログラム言語は、次のように発展してきました。

1940年代〜50年代初頭の黎明期には、01の羅列だけで指示を出す「機械語 (Machine Code)が生まれました。

1950年代後半から60年代になると、FORTRAN COBOLLISP など、特定のコンピューターに依存せず、数式や英語に近い表現で書ける「高水準言語」が登場しました。

1970年代には、プログラムが複雑化するにつれて、C言語、Pascalなど、「整理整頓」して書く手法(構造化プログラミング)が求められるようになりました。

1980年代から90年代初頭にソフトウェアの規模が巨大化し、C++Objective-Cなど「データ」と「手続き」をセット化する「オブジェクト指向プログラミング」が進展しました。

1990年代から2000年代になると、インターネットの爆発的な普及でネット専用ソフトが誕生し、JavaJavaScriptPythonなど、開発スピードと安全性が重視されるようになりました。

2010年代には、SwiftGoRustなど、安全性と効率を高めるため、よりエラーが少なく、並列処理が得意な「モダン言語」が登場しています。

2020年代になると、GitHub CopilotDSLなど、AI支援プログラミングが進展し、自然言語からコード生成へと補完力を強化させ始めています。

こうしてみてくると、電子言語は「コンピューター専用の言葉」から始まりましたが、半世紀の間に「人間の会話に近い言葉」への移行が進み、間もなく「人間の会話をそのまま書く言葉」へと進化しつつあるようです。

人口波動との関係で言えば、工業現波の高揚期に始まった新言語が、飽和期が近づくにつれて急速に成長し、下降期に向けて完成されようとしている、ともいえるでしょう。

このような電子言語とはいかなるものなのか、このブログ、言語生成・新仮説の視点から改めて考察していきます。

2026年4月21日火曜日

言語生成・新仮説・・・精密な「網分け」が理知言語を生む!

言語階層で示した6つの言語、つまり深層言語・象徴言語・表象言語・交信言語・思考言語・理知言語のうち、一番後の「理知言語」について考えていきます。

前回述べたように、理知言語とは、「身分け」「識分け」「言分け」が捉えた事象を、「網分け」次元の“理知り)”によって精細に捉え直し、音声や記号などの創作言語で表現した言葉です。

思考言語から理知言語への進展は、「網分け」行動の進化によるものです。思考言語段階での「網分け」はいわば慣習的な行動によるものでしたが、理知言語段階になると、極めて人工的、意図的な「網分け」によって、環境世界をさらに精密に仕分けた「アミ界(理知界)」を創り出します。

アミ界を創り出した「理知言語」は、いつ頃、どのようにして生まれてきたのでしょうか。


人類史の上では、BC5BC3世紀に古代ギリシャで、数式や幾何学的関係を表す記号の萌芽が見られましたが、その後はほとんど進展がありませんでした。

1214世紀になると、ラテン語を用いた数学文献の中に、ようやく初歩的な代数記号や省略記法が散見されるようになり、15世紀には次第に拡大していきます。

16世紀に入るといっそう本格化し、フランスの数学者、F.ビエトが既知数の記号化を行って、記号代数の原理と方法を確立しました。続く17世紀には、フランスの哲学・数学者、R.デカルト解析学的記を、イングランドの自然哲学者、I.ニュートン微分記号を、ドイツの数学者、G.ライプニッツ微積分記号や普遍記号法などを、それぞれ創り出しています。

18世紀に入ると、スイスの数学者、L.オイラー虚数単位 i 自然対数の底 e を定義し、19世紀には、1814年にスウェーデンの化学者、J.J.ベルセリウスがラテン語などから1文字または2文字を利用した元素記号を考案しました。また1860年代にイギリスの理論物理学者、J.C.マクスウェル電磁気学の方程式で様々な記号を使用しました。

その後、20世紀には、ドイツの物理学者、A.アインシュタイン相対性理論や量子力学において、新たな科学記号を次々に導入しています。

以上のように、およそ600年前から人類が創造し始めた理知言語によって、その思考行動はいっそう深まり、専門的知識人や特定社会集団などの“理”縁共同体が、高度な思考を推進するようになりました。

理知言語の浸透で、人類共同体の内部に“理知り)”観念が集積されるとともに、世界認識の方法にも「サイエンス(科学)」という「時代識知」が広がっていきます。

これにより、1516世紀にさまざまな道具類が作られるようになると、科学技術という文明が生み出され、5つめの人口波動「工業現波」が始動しました(サイエンスという識知が工業文明を創った!)。

2026年4月15日水曜日

言語生成・新仮説・・・検討過程を振り返る・

「今後50年・飽和社会」の予測が、ひとまず終わりましたので、中断していた「言語生成・新仮説」へ戻ります。

私たちが日常的に使っている「コトバ」が、何時どのような経緯で生まれ、いかなる方向へ発展してきたのか、これまで述べてきたことを今一度整理しておきます。

新仮説では、上表に示した、筆者の主張する「生活世界構造図」の「言語6階層説」をベースにして、より広い視点から「言語の起源・進化」を検討しています。

「言語」という識知装置を、「五感の捉えた感覚を識知に置き換える、認識的な手段」と考えて、上表の横軸のように「音声・文字・動作・形象・表号」の、5の「言語表現」として考察しています。従来の言語起源論が音声表現や文字表現だけに留まっているのに対し、新仮説では動作表現、形象表現、表号表現にまで広げて考察しています。

「言語」という識知装置は、上表の縦軸のように、環境世界の把握法によって「身分け・識分け・言分け・網分け」の各次元で変化していきますから、それぞれの階層で生まれてくる言語を、深層言語・象徴言語・表象言語・交信言語・思考言語・観念言語6つの「言語階層」とみなします。

深層言語は、「身分け」が把握したものの、「識分け」が掴む前の無意識(深層心理)的な事象を、イメージや偶像などで表した認識装置であり、動作、音声、形象、表号、文字の全ての表現が含まれています。10万年以前に世界のあちこちで生み出されたものが、75万年前に初期的な形態へと進展し、3万年前ころにはホモ・サピエンスの間へ幅広く浸透していった、と推定されます。

象徴言語は、「身分け」が把握し、「識分け」が捉えた事象を、とりあえず擬声語や擬態文字、イメージや偶像などで表した言葉です。意識が把握したものの、表象言語が形成される前の、モノコト界でゆらゆら浮遊している言語と言ってもいいでしょう。深層言語から象徴言語への移行は、10万年前ころから徐々に進み、8千年(BC6千年)前ころに本格的な段階へ至ったものと思われます。

表象言語とは、人類が「身分け」し、「識分け」した対象を、コトバやシンボル(絵や形)によって「言分け」する言葉です。意識が把握し、モノコト界でゆらゆら浮遊している象徴言語を、より明確なコトバやシンボルに置き換えた言葉ともいえるでしょう。この言語はおよそ12千年(BC1万年)前に始まり、5千年(BC3千年)前ころに形成された推定されます。

交信言語とは、表象言語が人間集団という共同体内の交流を通じて共通素となり、音声や記号によって他者との会話にも使用されるようになった言葉です。この言語も表象言語と同じく、12千年(BC1万年)前から5千年(BC3千年)前ころに始まったものと思われます。

思考言語とは、共同体との交流を通じて個人の中に育まれた表象言語を、特定の音声や記号に変えて、自らの思考や集団内の合意形成などに使用する言葉です。この言葉によって、人類は「言分け」による「コト界(言知界)」から、「網分け」による「アミ界(理知界)」への移行を促され、集団的な思考を行うようになりました。この言葉も、音声表現や文字表現によって、2700年(BC700年)前から1300年(AD700年)前ころに生まれたものと推定されます。

理知言語(観念言語を改称)とは、人類が思考を深めるために創り出した言語であり、「身分け」「識分け」「言分け」が捉えた事象を、「網分け」の“理知”によって精細に捉え直し、音声や記号などの創作言語で表現した言葉です。この言葉は、専門的知識人や特定社会集団などの“理”縁共同体が、高度な思考するための記号として使われており、およそ600年前ころに生まれたと思われます。

以上、これまでの経緯を説明してきました。

9番目の理知言語については、AI言語や電脳言語などにも波及していきますから、次回からさらに詳しく検討していきます。

2026年4月3日金曜日

これから50年間・・・飽和社会へ向かって

人口波動法という予測手法によって、農業後波の飽和期(13001350年頃)をモデルに、工業現波の飽和期(20202070年頃)の世界を予測してきました。

一通り展望が終りましたので、予測の全貌を整理しておきます。

日本の人口減少についてさまざまな懸念が喧伝されていますが、さらに大きな問題は既に始まっている世界人口の停滞です。

国際連合やワシントン大学などの直近予測では、205060年代にピークを迎えるとされており、これを前提にすると、今後50年ほどは停滞状態、ないしは飽和状態を続けることになるでしょう。

飽和状態になると、世界の構造はこれまでの人口増加・成長拡大型から、人口停滞・飽和濃縮型へ移行していきます。

どのような構造なるのか、それを予測したのが、今回の「今後50年を予測する」でした。

ポイントを再掲しておきましょう。

➀筆者の提唱する未来予測手法(人口波動法)は、【人口停滞の背景を考える!】で述べた通り、人類の人口推移に見られる5つの波動と、各波動の推移に見られる6つの時期の特性を前提に、現在の人口動向が向かおうとしている、新たな時代を展望するものです。

➁人口波動が成立する背景は、下図に示したように、人口容量(自然環境×基準文明)の制約下における、生存総量=人口数×生活水準・・・前回までの「人口総量」を「生存総量」に修正)の対応が、人口の波動的な曲線を創り出すことにあります。この曲線を「修正ロジスティック曲線」と名付け、曲線の繰り返しを「人口波動」とよびます。


➂人類が辿ってきた、5つの波動には、それぞれ始動―離陸―上昇―高揚―飽和―下降の6つの時期があります。個々の時期には、人口容量と生存総量の関わり方によって、基本的な社会傾向が生まれます。

➃現在の人口波動である工業現波もまた、上記のとおり、205060年代にピークを迎え、202070年代は飽和期に入っていきます。

➄工業現波の飽和期の社会動向を、一つ前の農業後波の飽和期の社会動向から類推してみると、今後50年間の社会動向が朧気ながらも浮上してきます。これまでの予測を再整理すると、下表に示したような現象が指摘できます。

⑥「人口容量の限界化」では、自然環境の温暖化、科学技術の限界化、ネクストパンデミックの発生など、自然・文明の両面から限界化が浮上してきます。

⑦「社会的混乱」では、国際環境でポスト・アメリカーナの進行に伴って、国際紛争の多発や米中50年対立が続くとともに、基本的な統治制度ではデモクラシーの脆弱化が、経済制度では市場経済の混乱が予想されます。こうした混乱が続いていると、新たな方向を求めて超国家制度の模索もまた進行し始めるでしょう。

➇「時代識知の動揺」では、サイエンスという識知の混迷に続いて、新たな識知を模索するル・ルネサンスの模索が始まります。


以上のように、現在の世界人口推移、つまり工業現波が上昇・高揚時期を過ぎて、すでに飽和期へ突入しつつあると推測される以上、今後4050年間の社会動向はこれまでの成長・拡大型を終了し、新たな方向を模索する飽和・濃縮型へと移行していくことになるでしょう。 

2026年3月23日月曜日

今後50年を予測する➃:ル・ルネサンス模索

農業後波の飽和期(13001350年頃)をモデルに、工業現波の飽和期(20202070年頃)の世界を予測しようとしています。

前回の「時代識知動揺=サイエンス識知の混迷」に続き、今回は「新知模索=ル・ルネサンスの模索」を展望してみます。

人口の飽和状態が続くと、人口容量を担ってきた「サイエンス」という時代識知にも見直しが始まり、新たな識知への模索が始まります。科学的理性をベースとする時代識知、つまり分散型無機エネルギー観、要素還元主義、数理思考などにも、修正あるいは見直しが求められるのです。

例えば、現在のAI技術の見直しとして、電子や分子などさまざまな粒子を統合する「量子」観念が、量子コンピューターの進展を促し、それが契機となって、統合的な識知を促す可能性が生まれてきます。

そうなると、「統合的な新科学(オムニシエンス)」という、新たな知性の形成も期待されます。オムニシエンスOmniscienceとは、中世ラテン語のomni(すべて)とscientia (知識)が結びついた言葉で、「全知」や「完全な知恵」を意味していますが、「統合的な知」、つまり「より総合化された科学」ということです。

こうした展開により、新しい世界観(New Cosmologyによる地球社会の再構築、そこへの期待が高まってきます。

例えば、20世紀末から急拡大したデジタル文化がナルシシズムを肥大させ、ポピュリズムオクロクラシー(衆愚政治)を引き起こしていましたが、今後は次第にその反省が強まり、ネオ・コミュニティズム(新地縁主義)脱市場主義など、「ポストモダン」ならぬ「ラストモダン」の発想を育むようになっていきます。

これこそ「ルネサンスの再来」、つまり「ル・ルネサンス(Re-Renaissance」とよぶべきものです。【ポストコロナは「ル・ルネサンス」へ!】でも述べたように、もう一度、ルネサンスが開花するという意味です。

ル・ルネサンスでは、オムニシエンスの進展により、現在の化石燃料エネルギー、国民国家制度、市場経済制度などを大きく超える社会構造そのものが探求されることになるでしょう。

人口の飽和化が進むにつれて、世界を見分ける基本視点、つまり時代識知についても、新たな方向を模索する動きが強まっていくのです。

2026年3月12日木曜日

今後50年を予測する➂:時代識知動揺ー前

農業後波の飽和期(13001350年頃)をモデルに、工業現波の飽和期(20202070年頃)の世界を予測しようとしています。

前回までの「人口容量限界化」に基づく「社会的混乱」の拡大が続く中で、世界認知の根底にある時代識知では、これまでのサイエンス主導への動揺が広がるとともに、新たな識知への模索が始まります。

そこで、今回から「時代識知動揺」について、「サイエンス識知の混迷」と「ル・ルネサンスの萌芽」を展望していきます。

まずは「サイエンスという時代識知」・・・これについては、混迷が予想されます。

サイエンスという識知は、【サイエンスという識知が工業文明を創った!】で指摘したように、❶要素還元主義(機械論的自然観)、❷数字・記号的思考、❸科学万能主義などで構成されていますが、この構造自体がそろそろ限界に近づいています。

第1は分断的思考の限界

飽和期の社会がこれまで述べてきたような、さまざまな混迷に陥るにつれて、それを凌駕するような、新たな知性が学問の世界にも渇望されています。

しかし、サイエンスではとても対応はできません。現在のサイエンスは、新しい理論や世界観を作るというより、既存の理論を細かく修正・補強する「微調整」行動に集中している、との指摘もあるからです(Papers and patents are becoming less disruptive over time: Michael Park et alNature, 04 January 2023)。

要素還元主義により、専門分野が細かく分けられているため、隣接分野で何が起きているかもわからないまま、より統合的、より本質的な発見が難しくなっているのです。

第2は統計的推論の限界

理化学分野はもとより、体調・知力・生活構造や政治・経済・社会問題まで、数字や観念記号で表現する数学的・統計的思考が一般化していますが、あまりの普遍化に疑いが持たれ始めています。

とりわけ近年の経済予測では、「パンデミック後の世界的インフレは一時的」や「日本のバブル崩壊後のV字回復」など、好・不況の予測が外れる事態が多く、数量的推定の限界が囁かれています。

数字や統計は、現実を完全に説明するものではなく、データに基づいて一定の傾向を推測する道具にすぎません。それにも関わらず、全てを示しているような情報手法への不信が増し、より統合的な情報を求める傾向が生まれ始めています。

第3は急進するAIへの不安

急速に進むAIによって、さまざまな分野への応用が進み始めていますが、一方では人智を超える成果が期待されるものの、他方では戦乱突発や人類超越など、さまざまな危険性もまた予測されています。

これは「科学という思考そのものの変化」を意味しており、利害得失、いかなる方向へ向かうべきか、これまた混迷状態にあります。

以上のように、人口が飽和状態を続けるにつれて、「サイエンスは全て正しい」という時代識知もまた再考すべきではないか、との意識が生まれているようです。

2026年3月3日火曜日

今後50年を予測する➁:社会的混乱-2

農業後波の飽和期(13001350年頃)をモデルに、工業現波の飽和期(20202070年頃)の世界を予測しようとしています。

「社会的混乱」については、伝染病、基本制度、国際情勢、経済制度において、大きな変化が予想されます。

前回の伝染病と基本制度に続き、今回は国際情勢経済制度を展望していきます。

国際情勢では紛争多発が予想されます。

農業後波の寒冷化や英仏百年戦争などをモデルにすると、次のように予測できます。

気候変動による干ばつ、洪水、海面上昇などで、水資源争奪、食料不足、気候難民の大量移動が発生します。2050年までに33億人が水不足に直面すると予測されており、ナイル川やメコン川などの上流・下流諸国間では「水戦争」のリスクが急上昇します(IPCCIntergovernmental Panel on Climate Change 2作業部会 第6次評価報告書)。

また海面上昇や干ばつで、2050年までに最大12億人の気候難民が発生するとの予測(Institute for Economics & PeaceIEP)もあり、大規模な人口移動によって、排外主義の台頭や内戦の勃発なども可能性が高まります。

さらに国連や既存の国際機関の機能不全が進みますから、地域紛争の拡大が予想されます。アメリカと中国の対立は、台湾を巡る緊張、南シナ海での限定的軍事衝突、サイバー攻撃・宇宙空間での妨害行為、経済圏のブロック化などで、全面的な戦争には至らないまでも、常時対立状態として2070年代まで続く可能性があります。

中東でもイランvs湾岸諸国の紛争、イスラエルと周辺諸国の限定衝突、トルコの地域覇権志向などが継続する可能性が強く、ヨーロッパではクライナ戦争終結後もNATOとロシア間で断続的な衝突が予想されます。

これらの紛争は、国家間の全面的な戦争には至りませんが、中規模な紛争が同時並行する、慢性的な不安定世界を生み出すことになります。第三次世界大戦は起きないものの、戦時体制が常態化する可能性が高いでしょう。

経済制度では市場経済の混乱が予想されます。

農業後波の農業経済終焉をモデルにすると、これまでの成長・拡大型の市場社会が次のような要因で混乱に陥っていきます。

1要因は人口容量限界化です。地球の環境容量や資源が限界に達しますから、「無限の成長」を前提とした、これまでの経済モデルは終焉します。

異常気象や海面上昇によって、洪水、干ばつ、山火事などが連鎖的に発生し、農漁業生産、サプライチェーン、インフラなど同時多発的な打撃を与え、市場機能の不安定化を招きます。

これに伴って各国の人口もまた停滞や減少に向かいますから、労働力人口の縮小、社会保障費の増大などで、成長前提の資本主義モデルは限界に達します。

第2要因はグローバル構造の変質化です。2050年頃には中国、インド、インドネシアなどが世界経済の中心となり、先進国と新興国の力関係が大きく変わります。

これにより、従来の単一グローバル市場が崩れ、複数の経済圏が併存する世界へと移行します。欧米が主導してきた市場経済のルール(知財、投資、貿易、金融)が縮小し、多極化したルール体系と併存する可能性が高まるでしょう。

第3要因はAI等高度情報化の進展です。AI(汎用人工知能)と高度なロボティクスが、ホワイトカラーとブルーカラー双方の労働を代替し、富の集中が資本側へ加速すると、労働分配率が低下します。これにより、資本家層と労働者層の格差が拡大するにつれて、政治的ポピュリズムを刺激し、市場原理そのものへの反発が強まります。

以上のような変化で、これまでの市場経済制度は、前提条件そのものが揺らぐ「制度的危機」に陥る可能性があります。国家分断化やグローバル経済縮小化が進めば、経済問題を超えて、文明の持続可能性に関わる構造的課題となるでしょう。

以上、「社会的混乱」について、伝染病、基本制度、国際情勢、経済制度の4つの面から、今後の50年を展望してきました。

これらの変化によって、現代社会を支えてきた時代識知もまた、大きな変貌を迫られます。どのように変わっていくのでしょうか。

2026年2月23日月曜日

今後50年を予測する➁:社会的混乱

農業後波の飽和期(13001350年頃)をモデルに、人口容量限界化、社会的混乱、時代識知動揺の3つの次元から、工業現波の飽和期(20202070年頃)の世界を予測しようとしています。

前回の「人口容量の限界化」に続いて、今回は「社会的混乱」です。ここでは➀伝染病、➁基本制度、➂国際情勢、経済制度において、大きな変化が予想されます。人口容量の限界化に伴って、これまでの成長・拡大型社会が限界に達するのです。

➀伝染病ではネクストパンデミック(Next Pandemicが予想されます。

2019年以来のコロナ禍に続いて、新たなパンデミックが広がります。

科学技術文明が発達したがゆえに、自然界の細菌類が耐性を強化し、抗生物質が全く効かないスーパー耐性菌類などが、世界中でさらに猛威を振うことが予想されるからです。

WHO(世界保健機関)が2024年に発表した、病原菌の最新リストによると、コレラ菌、ペスト菌、肺炎桿菌などの細菌類や、デングウイルス、サル痘ウイルスなど、33種がピックアップされており、今後の危険性が指摘されています(The Changing Face of Pandemic Risk: 2024 Report)。

さらに抗菌薬(抗生物質)の効かない薬剤耐性菌による「サイレントパンデミック」も、密かに増加しており、2050年のまでの死者数は計3900万人を超え、関連死を含めると計16900万人超と予測されています(Mohsen Naghavi :Global burden of bacterial antimicrobial resistance 1990-2021:The Lancet, 2024 Sep 28)。

以上のように、パンデミックは、動物由来の新ウイルスや細菌が人間に感染する、新しい病原体の出現によって発生することが多く、免疫を持たない人類の間では急速に拡大します。

とりわけ現代社会ではグローバル化の拡大で病原体が短期間で各地に拡散するうえ、拡大する都市エリアによって密閉空間や公共交通機関での接触が感染を広げ、さらに高齢化、貧困化、医療アクセスの不均衡などが死亡率を高めます。

いっそう根本的な背景には、人口容量の限界化に伴う人口抑制装置の作動があります。キャリング・キャパシティー(環境容量の上限が迫るにつれて、あらゆる動物はその数を抑えようとするからです。

今後50年の人類社会では、ネクストパンデミックがおそらく発生するでしょう。


➁基本制度ではデモクラシー(Democracy)の脆弱化が予想されます。

民主主義制という政治・統治制度にも、今後脆弱化の可能性が高まってきます。

すでに10年ほど前から、民主主義を採用する国は、地球のあちこちで減り始めています。

スウェーデンの独立調査機関VDem研究所が発表した2025年版「民主主義リポート」によると、24年時点の調査対象179カ国のうち、民主主義国は88と前年より3カ国減り、強権的な権威主義国の91を下回りました。

同リポートは各種指数に基づいて、各国の政治・統治制度を「自由民主主義」「選挙民主主義」「選挙権威主義」「閉鎖権威主義」4つに分けています。それによると、自由民主主義国29、選挙民主主義国59(両者で88)、選挙権威主義国56、閉鎖権威主義国35カ国(両者で91)となっています。

自由民主主義国は国別では49%ですが、人口別に見ると過去50年で最少の12に留まり、選挙民主主義国の16%を除けば、すでに72%の人々が権威主義国で生活しているのです。

以上のように、民主主義に属する国の退潮には歯止めがかからず、コロナ禍やウクライナ紛争に続いて、米国においても制度の崩壊が加速し、中華人民共和国の強権発動などで、制度そのものへの信頼が大きく揺らぎ始めていますから、民主主義制という政治・統治制度そのものが2070年頃までに消滅していく可能性も予測されます。

もともと民主主義(Democracy)という国家制度は、古代ギリシアのdemocratiaに始まり、1718世紀の市民革命によって近代的民主主義として作り上げられ、国民主権、基本的人権の尊重、法の支配、間接的民主制、三権分立、成年男女の普通・平等選挙権などを構成要素として、現代社会を構成してきました。その意味では、工業現波の成立条件の一つともいえるでしょう。

しかし、それ自体が揺らぎ始めるとすれば、DX(デジタル・トランスフォーメーション)による直接的政策参加、議員就任期間の限定化、非選挙議員推薦制など、社会の変化に対応した制度改革が、新たな検討課題となるでしょう。


➂国際情勢、経済制度については、次回へ回します。

2026年2月14日土曜日

今後50年(工業現波・飽和期)を予測する➀

農業後波の飽和期(13001350年頃)をモデルに、工業現波の飽和期(20202070年頃)の世界を予測しようとしています。

飽和期の基本的な現象としては、【人口停滞の背景を考える!】で触れたとおり、主導文明の停滞とともに人口抑制装置が作動し、政治面では中心勢力の動揺、社会・経済面では飽和・閉塞・動揺感の上昇、文化面では先行き不安ムードの拡大などが予想されます。

この視点を基盤に、農業後波飽和期をモデルに、人口容量限界化、社会的混乱、時代識知動揺の3つの次元から、さまざまな変化を展望してみましょう。


最初は「人口容量の限界化」です。

➀自然環境の変化では、温暖化が進みます。

20世紀初頭からの100年間で摂氏0.7度ほど上昇した地球の平均気温は、21世紀に入ってさらに加速し、世紀後半まで続くと予想されています。要因の9割は、人間の産業活動等で排出された温室効果ガス(主に二酸化炭素とメタンなど)と推定されます。

これによって海水面の上昇や降水・降雪量の変化などが進み、洪水や旱魃、酷暑や豪雪、暴風雨などの異常気象が頻発し、生活・産業環境の危機が急増します。そのうえ、真水資源の枯渇や生物相の変化なども急進し、農業・漁業等食糧資源への悪影響も懸念されます。

➁主導文明の変化では、科学技術の限界化が進みます。

工業現波を生み出した「科学」という時代識知、そのものの限界が浮かび上がってきます。【科学という時代識知は・・・】で指摘したように、この識知は要素還元主義、記号・数字的思考、科学万能主義によって、さまざまな学問や技術を生み出し、人類の生活や生産力を大きく向上させてきました。

しかし、昨今の世界を見ると、化石燃料系は大気汚染を引き起こし、核燃料系は高濃度放射能を拡散させ、巨大化した資本では寡占化や横暴化が進んでいます。今後は急進するAIによるポピュリズムの拡大で民主制が危機に瀕し、コニュミズムの倒錯による全体主義の拡大中央統治機構の弱体化、そして国際機関の空洞化など、この文明の限界を示すような事象が次々に発生します。

➂国際環境では、ポスト・アメリカーナが進行します。

20世紀に「パックス・アメリカーナ」として、世界の覇権を確立したアメリカ合衆国が次第に弱体化し、ヨーロッパの統合を果たしたEU(ヨーロッパ共同体)もまた解体の危機に瀕します。その一方で、中国の「一帯一路」化戦略をはじめ、ロシアや北朝鮮の専制強化など、強引な外交や強硬な内政を行う政権が次々と登場してきています。

こうした状況を見越すように、中近東では20世紀半ばからのパレスチナ紛争や、ISLの勃興によるイラク紛争などが、再び拡大する恐れが高まります。さらに中国・インド間での国境紛争や、米中間での台湾有事なども推測されます。

➃国家体制では、超国家制度の模索が始まります。

パックス・アメリカーナの終焉やコロナ禍への対応などで、グローバリズムへの安易な信仰が大きく動揺し、国際連合の安全保障理事会(UNSC)や世界保健機関(WHO)などへの信頼も次第に低下していきます。

このため、国際連盟や国際連合に代わる、新たな国際構造として、より統合力のある国際組織の模索が始まります。

以上のような変化によって、工業現波の今後50年の世界は、基盤である人口容量が限界に達するとともに、国際環境はもとより、国家という統治制度にも、大きな見直しが迫られるようになるでしょう。

2026年2月2日月曜日

農業後波の飽和期を振り返る!

人口波動法では、世界人口の4つの波動の飽和期をモデルに、工業現波の飽和期(20202070年頃)の社会を予測できる、と考えています。

とりわけ最も近い農業後波AD4001400年)の飽和期(13001350年頃)が、最適のモデルとして浮上してきます。歴史学上「中世後期(late middle ages」ともよばれている、この時代は一体どのような時代だったのでしょうか。

前回述べた「飽和期の基本構造」に基づき、当時の人口推移をリードしたヨーロッパを中心に、主な事象を挙げてみましょう。

●人口容量の限界化

➀自然環境の悪化・・・1300年ころに始まった寒冷化、いわゆる小氷期の開始で、集約農業の基本である農業牧畜に多大な影響が及びました。ヨーロッパ諸国では大飢饉が続き、131517年には150万人もの餓死者が出ています。

➁主導文明・農業革命の終了・・・当時のヨーロッパでは、11世紀以降の大開拓時代が終わり、条件の悪い土地にまで農地が広がっていたうえ、中世の農業革命による食糧生産力も飽和状態に近づいていたため、気候条件の悪化によって忽ち凶作と飢饉が現れたのです。

➂国際環境の変化・・・13世紀から続いてきたモンゴル帝国によるユーラシア大陸支配、いわゆる「パクス・モンゴリカ」が終わり始め、1350年代以降は大陸各地で紛争の続く「ポスト・モンゴリカ」の時代へ向かいました。アジア各地でも、中国の明王朝(1368年)、中央アジアのティムール朝(1369年)など、新しい国家が次々に誕生しました。

➃国家体制の変化・・・以上のような変化が、ヨーロッパ諸国にも危機意識を高めさせ、それまでの封建領主制から、君主が絶対的な権力を行使する絶対王政へと、統治体制の転換を促しました。

こうして人口容量の限界が近づくと、社会的混乱時代識知動揺の、2つの現象が生まれました。

●社会的混乱

➀パンデミックの蔓延・・・強烈な伝染病、ペスト(黒死病)は、モンゴル帝国の築いた交易路「シルクロード」に乗って、134748年にイタリア、フランスに上陸し、3年余の間に全ヨーロッパを席巻しました。1340年頃に約7,400万人に達していたヨーロッパの人口は、その後10年間で5,100万人に急減しています。その後も1350年代、65年前後、80年代前半、95年前後と、ほぼ10年間隔で流行を繰り返した結果、ヨーロッパ全体で100年間に約2,000万人が死亡し、14世紀末まで死亡数が出生数を上回った状態が続きました。

➁教会大分裂(13781417年)・・・ペスト(134751年)が蔓延する前の1309年から、ローマ教皇クレメンス5世はフランスのアヴィニヨンに幽囚され、神聖ローマ帝国に侵略されたローマには帰れない状態が続いていました。ペストが一旦終息した後の1377年、教皇グレゴリウス11世はローマへ戻りましたが、翌年没したため、13781417年の約40年間、ローマ教会はアヴィニヨンとローマに教皇が並び立つ大分裂(大シスマ)となり、その権威は次第に失墜しました。

➂英仏百年戦争(13391453年)・・・寒冷化の影響で飢饉が進む中、1339年、イギリス王家とフランス王家が領土問題や国王継承権などを巡って抗争を始め、ペストが収まった後の1360年に一旦は講和に至りました。しかし、1369年から再び戦乱が始まり、休戦、再戦を繰り返して、1453年の終結まで、ほぼ100年の間、戦争を続けました。要因の一つは、王侯間の調停役を務めていたローマ教皇が、アヴィニヨン幽囚や教会大分裂によって、まったく介入できなかったためです。

➃英仏農民反乱(1358年、1381年)・・・百年戦争による社会的混乱に加え、ペストの流行で農民人口が激減すると、労働力不足に悩んだ領主層は農民の移動の自由を奪って、再び農奴制を強化しようとしました。これに反対した農民層は、1358年にフランスでジャックリーの乱1381年にイギリスでワット=タイラーの乱など、農民反乱を蜂起しました。2つの反乱は間もなく鎮圧されましたが、この動きが継続するにつれて、農奴から解放され、自由を獲得した自営農民層が次第に増えていきます。すると、貨幣所得の上昇に促されて、農村から都市へと移動する農民層も増加し、中世的な村落共同体は次第に解体されていきます。

●時代識知動揺

➀リリジョン識知の衰退・・・ローマ教皇のアヴィニヨン幽囚(1309年)から、カトリック教会の大分裂(1378年)に至る過程で、農業後波の基本的な識知である宗教的知性は次第に衰弱していきました。キリスト教の識知基盤である「神地二国論」は、現実としての世俗的な世界が、理想としての神聖な世界をめざすべきだ、という世界観でしたが、この目標が薄れてきたのです。

➁イタリアン・ルネサンスの萌芽・・・都市の拡大と共に1213世紀、イタリアではヴェネツィアやフィレンツェなどに都市共和国(Comune)が出現し、新たな市民文化が成長してきます。14世紀初頭からダンテ(12651321)、ペトラルカ(13041374)、ボッカチォ(13131375らにより、まずは文芸においてルネサンスが始まりました。中世の神学的識知から脱却し、人間の個性と感情を重視する人間主義(ヒューマニズム)へと転換し始めます。大局的に見れば、農耕牧畜という文明が物量的拡大の限界に達したため、情報的深化へと移行していた、ともいえるでしょう。

以上のような現象が、農業後波の飽和期13001350年頃)には起こっています。これらをモデルとすれば、工業現波の飽和期20202070年頃)はどのような時代となるのでしょうか。