2026年4月3日金曜日

これから50年間・・・飽和社会へ向かって

人口波動法という予測手法によって、農業後波の飽和期(13001350年頃)をモデルに、工業現波の飽和期(20202070年頃)の世界を予測してきました。

一通り展望が終りましたので、予測の全貌を整理しておきます。

日本の人口減少についてさまざまな懸念が喧伝されていますが、さらに大きな問題は既に始まっている世界人口の停滞です。

国際連合やワシントン大学などの直近予測では、205060年代にピークを迎えるとされており、これを前提にすると、今後50年ほどは停滞状態、ないしは飽和状態を続けることになるでしょう。

飽和状態になると、世界の構造はこれまでの人口増加・成長拡大型から、人口停滞・飽和濃縮型へ移行していきます。

どのような構造なるのか、それを予測したのが、今回の「今後50年を予測する」でした。

ポイントを再掲しておきましょう。

➀筆者の提唱する未来予測手法(人口波動法)は、【人口停滞の背景を考える!】で述べた通り、人類の人口推移に見られる5つの波動と、各波動の推移に見られる6つの時期の特性を前提に、現在の人口動向が向かおうとしている、新たな時代を展望するものです。

➁人口波動が成立する背景は、下図に示したように、人口容量(自然環境×基準文明)の制約下における、生存総量=人口数×生活水準・・・前回までの「人口総量」を「生存総量」に修正)の対応が、人口の波動的な曲線を創り出すことにあります。この曲線を「修正ロジスティック曲線」と名付け、曲線の繰り返しを「人口波動」とよびます。


➂人類が辿ってきた、5つの波動には、それぞれ始動―離陸―上昇―高揚―飽和―下降の6つの時期があります。個々の時期には、人口容量と生存総量の関わり方によって、基本的な社会傾向が生まれます。

➃現在の人口波動である工業現波もまた、上記のとおり、205060年代にピークを迎え、202070年代は飽和期に入っていきます。

➄工業現波の飽和期の社会動向を、一つ前の農業後波の飽和期の社会動向から類推してみると、今後50年間の社会動向が朧気ながらも浮上してきます。


⑥下図に示したように、「人口容量の限界化」では、自然環境の温暖化、科学技術の限界化、国際環境でポスト・アメリカーナの進行、国家体制で超国家制度の模索が進行します。

⑦「社会的混乱」では、ネクストパンデミックの発生、デモクラシーの衰退、国際情勢では紛争多発や米中50年対立、経済制度では市場経済の混乱が予想されます。

➇「時代識知の動揺」では、サイエンスという識知の混迷に続いて、新たな識知を模索するル・ルネサンスの模索が始まります。

以上のように、現在の世界人口推移、つまり工業現波が上昇・高揚時期を過ぎて、すでに飽和期へ突入しつつあると推測される以上、今後4050年間の社会動向はこれまでの成長・拡大型を終了し、新たな方向を模索する飽和・濃縮型へと移行していくことになるでしょう。 

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