新仮説の2番めは、3回前の「石器前波」に続いて「石器後波」の検証です。
BC10000~BC3500年における【温暖化➔象徴言語➔アニミズム➔新石器文明(狩猟・漁撈・初期農耕)➔生産主体(血縁・地縁集団、村落住民)➔石器後波】というプロセスを確認していきます。
➀地球環境:温暖化の進展
| 地球の気温は下図に示したように、BC9000年ころから徐々に上がり始め、BC7000~BC4000年には現代よりやや暖かい水準に達しました。 このため、氷床が後退して海面が大きく上昇し、陸地では森林が拡大しましたので、人類は狩猟・採集による移動生活から定住へと移行し始めるとともに、各地で初期の農耕が可能となりました。 |
➁象徴言語:生成と進展
環境変化に刺激されて、人類の言語能力も深層言語から象徴言語へと進化しました。 象徴言語とは、【言語6階層説:象徴言語とは・・・】で述べたように、動物的、衝動的に捉えた事象を音声や図像などで表した言葉です。 具体例としては、音声言語(オノマトペ:擬声語、擬音語、擬態語、擬容語、擬情語など)、象形文字(ヒエログリフ、楔形文字など)、表象記号(古墳壁画や銅鐸絵画など)が考えられます。 深層言語から象徴言語への移行は、【言語生成・新仮説Ⅵ・・・音声・文字・形象・表号の接近で象徴言語が・・・】で触れたように、BC10万年ころから始まっていましたが、BC1万年ころに至って、本格的な段階へ進んだものと思われます。 |
➂アニミズムの出現
象徴言語の発達で、人類は周りの環境について、有機物・無機物を問わず、あらゆるモノの中に霊魂あるいは霊が宿っている、と考えるようになりました。 深層言語が環境世界を「動き回る」モノと捉え、その姿を「活力・生命力」と理解していたのに対し、象徴言語は「動き回る」モノの中に意識や意志の存在を識知し、「霊魂・霊力」と象徴化したのです。 これこそ「アニミズム」という時代知でした。人間の霊魂に類似する観念を、動植物や自然物など人間以外の諸存在にも類推的に押し広げ、広く認めたといえるでしょう。 霊魂はさまざまな物に宿っている限り、それらを生かしていますが、死滅した後も独自に存在し続けますから「超自然的存在(super-natural beings)」とみなされます。 また、さまざまな霊魂は通常、不可視的存在ですから「霊的(spiritual)」とされ、人間と同じように喜怒哀楽の心意を持っていますから、「人格的(personal)」ともみなされます【石器後波はアニミズムが作ったのか?】。 |
以上のような象徴言語とアニミズムの出現によって、狩猟・漁撈・初期農耕を血縁・地縁・村落集団で行う“新石器文明”が形成されました。そのプロセスは次回で…。


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