2015年2月7日土曜日

ロジスティック曲線から外れる3つの事例

さまざまな動物の個体数変化を追っていると、ロジスティック曲線から外れるケースがいくつか報告されています。代表的な事例をあげてみましょう。

①ゾウリムシ・・・原生動物のゾウリムシを一定の容器の中で飼育すると、その個体数は分裂増殖によって増え始め、初めのうちロジスティック曲線を辿っていくが、次第に水平状態となり、しばらくその状態を続けるものの、その後は減少していく。



















②ヒラタコクヌストモドキ・・・貯蔵穀物害虫のヒラタコクヌストモドキを小容器の中で生育させると、20週まではロジスティック曲線を辿って増加した後、30~60週までは横ばいを続けるが、その後は減少していく。







③トナカイ・・・哺乳類のトナカイを、競争者である鹿も捕食者もいない無人島に放っておくと、個体数はロジスティック曲線に沿って増加していくが、一旦ピークに達すると、その後は急減していく。

















このように、いくつかの動物の個体数変化をみると、上昇から停滞までは確かにロジスティック曲線を辿りますが、上限へ達した後も定常的な直線を持続するのはごく短期間で、その後はむしろ下降していくケースが多いようです。

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