2015年2月15日日曜日

鳥類の個体数抑制行動を探す!

鳥類の個体数抑制行動では、次のような事例が報告されています。

シロフクロウ・・ツンドラ地帯に生息するシロフクロウは、主食であるタビネズミが減少する4年ごとに、南部へ向かって集団で移動する。移動のきっかけは、食糧が漸減するにつれて奪い合いが生じ、各個体がストレスを感じるようになった時である。このストレスが群れ全体に広がると、競うように移動を始める(伊藤嘉昭・桐谷圭治『動物の数は何で決まるか』)。



カンムリクマタカ・・・鷲の一種、カンムリクマタカの番いは、数日の間に続けて2つの卵を産む。その順序で雛がかえると、最初の雛は次の雛を攻撃して数日の間続けるが、親鳥は決して干渉しない。その結果、次の雛は常に殺され、1匹だけが生き残る。猿などの中型哺乳類を主食とする親鳥が、2つ目の卵を産むのは、1つめが壊れた時の予備的行動であるが、食糧が希薄な環境の下では、メスが幼い雛を育てている間、オスは1羽だけで食糧を探さなければならず、3羽分の獲得が供給限界となる。そこで、1羽の雛を殺すことによって、3羽が生き延びる(G.ブロイアー『社会生物学論争』)。



コクルマガラス・・・1群の数が数10羽にもなるコクルマガラスは、それぞれの順位を認識しており、餌を食べている時、自分より順位の高い個体が肩をいからせて近づいてくると、おとなしく餌場を空けわたす。また順位の高いオスは順位の低いメスと番いになれるが、逆はありえないため、成鳥になりたての若いオスは、生殖にあずかるチャンスがほとんどない。一定の生息環境の下でのカラスは、食糧分配と生殖機会の制約という二重のしくみで個体数を抑制している(K.ローレンツ『ソロモンの指輪』)


古田隆彦『日本人はどこまで減るか』より再録)

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