ワシントン大の最新の予測では、国連の推進するSDGsが進むほど、人口は大きく減少すると展望していますので、人口そのもののサスティナブル(持続可能)は不可能になります。
とすれば、国連の主導するSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標群)の“Sustainable”とは、何を意味しているのでしょうか?
筆者のブログ(JINGENブログ、生活学マーケティング)で何度も述べてきましたが、生物の個体数はキャリング・キャパシティー(Carrying Capacity:環境容量)の許容内までは増加しますが、限界に近づくにつれて、個体数抑制装置を作動させ、自ら減少に向かって行きます。
自然環境が与えてくれるキャリング・キャパシティーは、ほとんどの生物の場合、個体数の上限となります。キャパシティーを自ら変えることができないからです。
ところが、人間の場合は、さまざまな文明で働きかけることによって、キャリング・キャパシティーの大きさをある程度変えることができます。
つまり、人間のキャリング・キャパシティーは、自然環境と文明の掛け算によって決まってきます。
そこで、筆者は人間の環境容量を改めて「人口容量:Population Capacity」と名づけ、次の数式で表わしています。
人口容量=自然環境×文明 |
現代社会でいえば、激変する自然環境にそれに対応する文明力が掛け合わされたものが、人口容量の上限を作り出している、ということです。
となると、国連の主導するSDGs(持続可能な開発目標群)とは、おそらく上記の式において、文明のあり方の変更を意味することになるでしょう。
さまざまな開発目標が達成できれば、人口容量は一定の規模を保って持続可能なる、というわけです。
ところが、ワシントン大の指摘するとおり、SDGsが進め進むほど、いいかえれば、自然環境の変化に文明が対応すればするほど、人口そのものは減少していきます。
人口容量は持続可能となりますが、人口は持続できない、ということです。
となると、何のためのSustainableか、という疑問が浮上してきますが、これには国連の意図とは別の、もう一つ裏の意味があるのだ、と思います。
つまり、SDGsとは、人口容量の限界に差し掛かった人類が、破滅的な終末を避けるため、予め人口を抑制していこうとする行動なのではないでしょうか。
いいかえれば、生物学でいう個体数抑制装置、人間に当てはめれば人口抑制装置、その発動を意味しているということです。
その仕組みを、もう少し詳しく眺めていきたいと思います。
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