2020年1月10日金曜日

リレーショナズム(万物関係観)が農耕・牧畜を促した!

農業前波を生み出したミソロジー(mythology)このブログでは新たに「リレーショナズム(relationalism:万物関係観)」という名称を与えた時代識知について、これまで5つの特徴を述べてきましたが、さらに絞り込んでみると、次の3つの要点が浮かんできます。

第1の要点は、人類が無意識次元で捉えた、さまざまな外部環境を、幾つかの “心像象徴”に形象化し、それらを連結させた「文章=神話」によって、集団的に共有したことです。

人類の言分け能力は、身分けされた対象をイメージとしての“心像”で捉える“象徴”能力と、音声化された“記号”で捉える“記号”能力に大別されます。

前者は無意識次元のイメージを“心像象徴”によって連結化した“神話”となり、後者は意識次元の観念を“音声記号”によって文章化した“物語” になります。

リレーショナズムは、まさしく無意識、心像、神話を特徴とする時代識知といえるでしょう。

第2の要点は、人類が個々人を超え、集団となって生産活動に携わる主体であることを改めて自覚したことです。

一定地域の人々は、特定の神話=文章を共有することで、個々人の次元を超えた、人間集団を自覚するようになり、共同して生活活動や生産活動へ向かっていきます。

第3の要点は、自然環境へ積極的に働きかけ、循環的な農耕や定着的な牧畜などを継続的にようになったことです。

時代識知の流れを振り返ると、石器前波を創り出した「ディナミズム(dynamism)=動体生命観」や石器後波を創り出した「インモータリズム(immortalism:造語)=生死超越観」を礎石としつつ、

リレーショナズム(relationalism)=万物関係観」は人間集団と自然環境の関係を相関的に捉えることによって、農耕・牧畜という、継続的な生産形態を可能にし、農業前波を生み出していった、といえるでしょう。


以上のような3つの要点が絡まったため、ミソロジー=リレーショナズムは自然系エネルギーをさまざまな要素間に循環させることに成功し、新たな人口容量を作り上げていったものと推定できます。

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