このような状況を、コロナ禍でパニックに陥っている、21世紀前半の国際情勢に当てはめてみると、下図に示したような展望ができると思います。
図に示した、主な事象を説明すれば、次のようになります。
①温暖化の進行
20世紀初頭からの100年間で0.74℃ほど上昇した地球の平均気温は、世紀を超えてからさらに加速し、21世紀後半まで続くと予想されます。
要因の9割は、人間の産業活動等で排出された温室効果ガス(主に二酸化炭素とメタンなど)と推定されています。
これによって海水面の上昇や降水・降雪量の変化などが進み、洪水や旱魃、酷暑や暴風雨などの異常気象が頻発し、生活・産業環境が危機に瀕する機会が急増します。
もう一方では、真水資源の枯渇や生物相の変化なども急進し、農業・漁業等食糧資源への悪影響も懸念されています。
②国際紛争は継続から激化へ
国際連合(UN)安全保障理事会は理事国間の対立で機能不全に陥り、北大西洋条約機構(NATO)もまた加盟国間の不和で混乱状態と囁かれています。
世界保健機関(WHO)や世界貿易機関(WTO)でさえも、コロナ禍中で米中対立の狭間に巻き込まれるなど、国際協調をめざしてきた、幾つかの国際機関の弱体化が目立っています。
こうした状況を見越すように、中近東では20世紀半ばからのパレスチナ紛争や、ISLの勃興によるイラク紛争がなお継続し、いっそう拡大する恐れが高まり、中国・インド間では国境問題を巡って軍事衝突も懸念されています。
さらには日増し強まっている米国・中国間では、2030年代に「米中戦争」勃発の可能性もある、との物騒な予想すら5年も前に公表されています(米・ランド研究所・報告書『中国との戦争---考えられないことを考え抜く』2016年7月)。
③パックス・アメリカーナからポスト・アメリカーナへ
20世紀に「パックス・アメリカーナ」として、世界の覇権を確立したアメリカ合衆国が弱体化し、ヨーロッパの統合を果たしたEU(ヨーロッパ共同体)もまた解体の危機に瀕しています。
その一方で、中国の「一帯一路」化戦略をはじめ、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領のフィリピン強権政治、「法と正義」党が主導するポーランド右派ポピュリズム政権など、強引な外交や強硬な内政を行う政権が次々と登場してきます。
④スーパー耐性菌の大流行
コロナ禍に続いて、科学文明が創造したがゆえに、自然界の細菌類が耐性を強化し、抗生物質が全く効かないスーパー耐性菌類が、世界中でさらに猛威を振うことが予想されます。
今後、この種の細菌による感染症の拡大で、2050年には世界中で年間およそ1000万人が死亡する、との予測がUKRI(英国研究・イノベーション機構、2014)によって発表されています。
20世紀初頭からの100年間で0.74℃ほど上昇した地球の平均気温は、世紀を超えてからさらに加速し、21世紀後半まで続くと予想されます。
要因の9割は、人間の産業活動等で排出された温室効果ガス(主に二酸化炭素とメタンなど)と推定されています。
これによって海水面の上昇や降水・降雪量の変化などが進み、洪水や旱魃、酷暑や暴風雨などの異常気象が頻発し、生活・産業環境が危機に瀕する機会が急増します。
もう一方では、真水資源の枯渇や生物相の変化なども急進し、農業・漁業等食糧資源への悪影響も懸念されています。
②国際紛争は継続から激化へ
国際連合(UN)安全保障理事会は理事国間の対立で機能不全に陥り、北大西洋条約機構(NATO)もまた加盟国間の不和で混乱状態と囁かれています。
世界保健機関(WHO)や世界貿易機関(WTO)でさえも、コロナ禍中で米中対立の狭間に巻き込まれるなど、国際協調をめざしてきた、幾つかの国際機関の弱体化が目立っています。
こうした状況を見越すように、中近東では20世紀半ばからのパレスチナ紛争や、ISLの勃興によるイラク紛争がなお継続し、いっそう拡大する恐れが高まり、中国・インド間では国境問題を巡って軍事衝突も懸念されています。
さらには日増し強まっている米国・中国間では、2030年代に「米中戦争」勃発の可能性もある、との物騒な予想すら5年も前に公表されています(米・ランド研究所・報告書『中国との戦争---考えられないことを考え抜く』2016年7月)。
③パックス・アメリカーナからポスト・アメリカーナへ
20世紀に「パックス・アメリカーナ」として、世界の覇権を確立したアメリカ合衆国が弱体化し、ヨーロッパの統合を果たしたEU(ヨーロッパ共同体)もまた解体の危機に瀕しています。
その一方で、中国の「一帯一路」化戦略をはじめ、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領のフィリピン強権政治、「法と正義」党が主導するポーランド右派ポピュリズム政権など、強引な外交や強硬な内政を行う政権が次々と登場してきます。
④スーパー耐性菌の大流行
コロナ禍に続いて、科学文明が創造したがゆえに、自然界の細菌類が耐性を強化し、抗生物質が全く効かないスーパー耐性菌類が、世界中でさらに猛威を振うことが予想されます。
今後、この種の細菌による感染症の拡大で、2050年には世界中で年間およそ1000万人が死亡する、との予測がUKRI(英国研究・イノベーション機構、2014)によって発表されています。
いかがでしょうか。かなり無理な部分もあると思いますが、今後の世界を考えていくうえで、それなりに参考になるのではないでしょうか。
なぜかといえば、何度も繰り返していますが、人口波動の生起する経緯、つまり人口増減と人口容量と人口抑制装置の3つの関係そのものが、人間社会の最も基本的な成立構造である、といえるからです。
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