人口波動法という予測手法によって、農業後波の飽和期(1300~1350年頃)をモデルに、工業現波の飽和期(2020~2070年頃)の世界を予測してきました。
一通り展望が終りましたので、予測の全貌を整理しておきます。
日本の人口減少についてさまざまな懸念が喧伝されていますが、さらに大きな問題は既に始まっている世界人口の停滞です。
国際連合やワシントン大学などの直近の予測では、2050~60年代にピークを迎えるとされており、これを前提にすると、今後50年ほどは停滞状態、ないしは飽和状態を続けることになるでしょう。
飽和状態になると、世界の構造はこれまでの人口増加・成長拡大型から、人口停滞・飽和濃縮型へ移行していきます。
どのような構造なるのか、それを予測したのが、今回の「今後50年を予測する」でした。
ポイントを再掲しておきましょう。
➀筆者の提唱する未来予測手法(人口波動法)は、【人口停滞の背景を考える!】で述べた通り、人類の人口推移に見られる5つの波動と、各波動の推移に見られる6つの時期の特性を前提に、現在の人口動向が向かおうとしている、新たな時代を展望するものです。
➁人口波動が成立する背景は、下図に示したように、人口容量(自然環境×基準文明)の制約下における、生存総量(=人口数×生活水準・・・前回までの「人口総量」を「生存総量」に修正)の対応が、人口の波動的な曲線を創り出すことにあります。この曲線を「修正ロジスティック曲線」と名付け、曲線の繰り返しを「人口波動」とよびます。
➃現在の人口波動である工業現波もまた、上記のとおり、2050~60年代にピークを迎え、2020~70年代は飽和期に入っていきます。
➄工業現波の飽和期の社会動向を、一つ前の農業後波の飽和期の社会動向から類推してみると、今後50年間の社会動向が朧気ながらも浮上してきます。
⑦「社会的混乱」では、ネクストパンデミックの発生、デモクラシーの衰退、国際情勢では紛争多発や米中50年対立、経済制度では市場経済の混乱が予想されます。
➇「時代識知の動揺」では、サイエンスという識知の混迷に続いて、新たな識知を模索するル・ルネサンスの模索が始まります。


