2023年8月19日土曜日

1人当たりの個人容量が急増した!

世界人口は今後30年ほどで減少していきます。

主な原因を考えていますが、前々回の「人口容量の限界化」に続いて、今回は「容量/人間の拡大化」です。

世界の現況を振りかえれば、各国で生活民の生活水準が急上昇し、個人容量を急増させています。

地球全体の人口容量が停滞し始めているにもかかわらず、1人当たりの個人容量がなおも増加し続けておれば、生存可能数はまちがいなく落ちてゆきます。

個人容量はなぜ増え続けているのでしょうか。



①科学技術主導生活様式

自然環境を科学技術によって利用する近代的生活様式は、世界中へ進展するに伴って、資源消費を拡大させるとともに、廃棄物を増させています。

地球人一人当たりの個人容量が増えれば増えるほど、人口容量への負荷を強めますから、総人口は減って行かざるをえません。

②上昇・拡大型生活志向

世界の経済・社会制度の主流である市場経済においては、生活民の一人一人がそれぞれの生活水準を高め、生活様式を革新させていくのが当然、と是認されています。

それゆえ、個々の生活民は己の生活水準を、常に上昇・拡大させたいという意識を持続させ、個人容量を拡大していきます。

それが可能であるうちは、家族の数を増やしますが、不可能と判断すれば、己の生活を優先して、家族を減らしてゆくことになります。

③分立的国家制度

世界人口を形成している、一人一人の人間は、いずれかの国家に属しています。

ほとんど全ての国家では、国民生活の安定・向上をめざして、生活資源の保証度を上昇させていますから、一人当たりの個人容量は当然増加してゆきます。

国家毎にSDGs(持続可能な開発目標)が進めば進むほど、1人当たりの個人容量も増えてゆくのです。

そのうえ、国家という集団は、その存立を守るという名目で、軍備や訓練、さらには軍事的衝突など、膨大な資源消費壊滅的な環境破壊を続けていますから、地球の人口容量への負荷をいっそう加重させていきます。

以上のような背景により、1人当たりの個人容量はなおも増え続けていきそうです。

科学技術や近代国家の主導する現代的生活様式そのものが、世界人口の減少を招いている、ともいえるでしょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿