2026年1月10日土曜日

10年前に予測しました!

10年前に予測した「2020年代の世界情勢」は、かなり当たっているようです。

2016年に上梓した拙著『平成享保・その先を読む』(Kindle版)の中では、21世紀前半の国際情勢について、6分野(気候変動、100年戦争、伝染病流行、新政権誕生、世界経済成長鈍化、新文化・新思想)別に、幾つかの事象を展望しています(前回

前回は要旨だけでしたので、改めて本文そのものを掲載します。

①温暖化の進行・・・20世紀初頭からの100年間で0.74℃ほど上昇した地球の平均気温は、世紀を超えてさらに加速し、21世紀後半まで続く見込みです。要因の9割は、人間の産業活動等で排出された温室効果ガス(主に二酸化炭素とメタンなど)と推定されており、これによって海水面の上昇や降水・降雪量の変化などが進み、洪水や旱魃、酷暑や暴風雨などの激しい異常気象が増加する一方、真水資源の枯渇、生物相の変化などで農業・漁業への影響が急増してきます。

100年戦争の継続・・・中近東では前世紀半ばからのパレスチナ紛争や、ISILの勃興によるイラク紛争がなお継続していく上、2020年代には米中戦争勃発の可能性という、物騒な予想も取りざたされています。

③スーパー耐性菌の大流行・・科学文明が創造したがゆえに、自然界の細菌類が耐性を持ってしまったため、抗生物質が全く効かないスーパー耐性菌が、世界中ですでに猛威を振い始めています。2013年には全世界で約70万人が死亡した、と米疾病対策センター(CDC)が推計していますが、日本でも2014年秋以降、約2000人が感染し、60人ほどが死亡したとの推計もあります。今後、この種の細菌による感染症の拡大で、2050年には世界中で年間およそ1000万人が死亡する、とCDCは予測しています。

④新政治リーダーの誕生・・・20世紀に世界の覇権を確立したアメリカ合衆国が弱体化し、ヨーロッパの統合を果たしたEU(ヨーロッパ共同体)もまた解体の危機に瀕しているため、アジアではロドリゴ・ドゥテルテ大統領のフィリピン共和国、東欧ではヤロスワフ・カチンスキ「法と正義」党首主導のポーランドなどを筆頭に、強力な右派政権が世界各地で次々に登場してくるでしょう。

⑤経済活動は拡大から鈍化へ・・・「パックス・アメリカーナ」の影響による、20世紀後半のグローバル化の進展で、新興途上国の経済活動が活発化した結果、先進国の経済はやや減速するものの、世界全体では2020年から2050年まで年平均3%強のペースで成長し、2050年ころには3倍近くになるものと予想されています。しかし、この期間の後半になるにつれて、主要新興国の多くで労働年齢人口の伸びが鈍化してくるため、中国やインドなどの成長率がやや鈍化し、世界経済の成長は減速していくでしょう。

⑥近未来ルネサンスの開始・・・20世紀末から急拡大したインターネット文化がナルシシズムの肥大化から、ポピュリズムやオクロクラシー(衆愚政治)を引き起こした後、人口飽和化の進展とともにその反省が巻き起こり、世界各地でネオ・コミュニティズム(新地縁主義)や脱市場主義など、「ポストモダン」ならぬ「ラストモダン」の思想を育むようになっていきます。

いかがでしょうか。イラク紛争問題やポーランド政権動揺など、外れている箇所も幾つかありますが、大きな流れはほぼ当たっている、ともいえるでしょう。

とりわけ、「温暖化」での異常気象や農・漁業の混乱、「感染症拡大」でのコロナ禍大流行、そして「新政治リーダー」でのアメリカ合衆国混乱などは、ほぼ的中といえるでしょう。ここまで当たれば、今後の25年間にはさらに当たるかもしれません。

なぜここまで予測できたのか、その理由として、筆者の提唱する、新しい未来予測手法、「人口波動法」を紹介させていだだきます。

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