世界人口はまもなくピークを越え、減少期に入って行きます。
人類の歴史をふりかえると、人口波動が減少から始動に移る時期には、次の波動を準備する、さまざまな事象が起こっているようです。
【ル・ルネサンスのモデルとなる時代を求めて】で既に述べましたが、世界の人口波動における、過去の4つの減少期には、次のような模索が行われています。
上図は以下のように説明できます。
①石器前波(Stone early wave)では、BC20000~BC10000年のLast pre-stone ageで、粗放石器文明から集約石器文明への橋渡しが模索されている。 ②石器後波(Stone latter wave)では、BC4500~BC3500年のLast stone ageで、石器文明から農耕文明への橋渡しが模索されている。 ③農業前波(Agri early wave)では、200~700年のLast ancient ageで、粗放農耕文明から集約農耕文明への橋渡しが模索されている。 ④農業後波(Agri latter wave)では、1350~1400年のLast middle ageで、農耕文明から工業文明への橋渡しが模索されている。 |
これらの橋渡しはどのように行われたのでしょうか。
基本的には、周りの環境世界をどのように把握したのか、つまりどのような仕組みで言語化したのか、さらにそれによってどのような識知で理解したのか、という認識プロセスの変化が行われたのではないか、と思います。
いいかえれば、人口の減少期には、新たな言語使用法を生み出すことで、環境を理解する識知を変革し、それに見合った文明を創造していった、ということです。
こうした視点に立って、とりあえずは全体的な推移を眺めておきましょう。
この図が示すのは、次のような状況です。
①Last pre-stone ageには、粗放石器文明から集約石器文明への橋渡しとして、深層言語から象徴言語へ、マナイズムからアニミズムへの転換が模索された。 ②Last stone ageには、石器文明から農耕文明への橋渡しとして、象徴言語から自然・交信言語へ、アニミズムからミソロジーへの転換が模索された。 ③Last ancient ageには、粗放農耕文明から集約農耕文明への橋渡しとして、自然・交信言語から思考言語へ、ミソロジーからリリジョンへの転換が模索された。 ④Last middle ageには、農耕文明から工業文明への橋渡しとして、思考言語から観念言語へ、リリジョンからサイエンスへの転換が模索された。 |
以上のような変革の推移を、時代別に眺めていきましょう。
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