新仮説の5番めは「工業現波」の検証です。
前回の【➀温暖交互から温暖化➔➁理知言語➔➂サイエンス】に続いて、今回は【➃工業文明(化石燃料・工業生産)➔➄生産主体(経済組織・国家組織)➔工業現波】というプロセスを確認していきます。
➃工業文明の拡大・・・化石燃料から工業生産まで
15世紀ころから進展したサイエンス(science:科学)という時代識知によって、工業文明が始動しました。 サイエンスという識知は形式科学(論理学・数学など)から始まって、自然科学(物理学・化学・生物学など)を急激に成長させると、さらに行動科学(経済学・心理学・社会学など)にも広がり、この世のほとんどの現象を人類に理解させるようになりました。 とりわけ影響が大きかったのはエネルギーの転換です。サイエンスが把握した世界像、つまり太陽を中核とする宇宙エネルギーを、人類の手で工学的に把握し、多様な熱源として利用しようとする意識が高まりました。 これにより、合理的な食糧大量生産、化石燃料の活用によるエネルギー獲得、科学技術の応用による生活物資の生産などにより、人類の生産形態は農業文明から工業文明へと急速に転換しました【サイエンスという識知が工業文明を創った!】。 いいかえれば、サイエンスという時代識知によって、宇宙エネルギーを蓄積した諸物を、多角的に利用しようとする「分散型・無機・有機エネルギー観」が生み出され、それらを食料から生活素材など、あらゆる生産に応用するというトレンドが形成されました【分散型・無機・有機エネルギー観】。 |
➄生産主体・・・企業・組合・国民国家など
サイエンスは、人口容量を創り出す生産主体も大きく変えました。 15世紀以降、「信仰」による世界把握から「理知」による環境把握へ、リリジョンからサイエンスへの識知変化は、生活物資の生産形態を大きく変化させ、農産・畜産・漁業などを中心とする生産構造から、工業技術の主導する生産構造へと移行させました。 サイエンスの浸透とともに、新たな行動科学が広まるにつれて、生産活動を行う主体も、リリジョンを基盤とする社会集団(ツンフト:同職組合、ギルドなど)から、科学的思考を基盤とする社会集団(企業、組合など)へと移行しました。 国家体制もまた、キリスト教国家、鎮護国家、封建国家などから、近代的な国家組織、つまり国民国家、資本主義国家、社会主義国家などへと移行しました【観念言語とサイエンスが工業現波を創った!】。 |
以上のように、理知言語とサイエンスの進展によって、宇宙エネルギーを効率的に集約する生産方式と科学行動を推進する集団生産体制が「工業文明」を形成し、約90億人を上限とする工業現波が生み出されました。

