トイレットペーパーの「差異化」手法として、視覚記号化(カラー化、デザイン化)の事例をあげてきましたが、さらに進化した形として、言語記号化(ネーミング化、ブランド化、ストーリー化)の事例についても、幾つかの商品をあげておきます。
●ネーミング化
「おしりセレブ」(王子ネピア㈱、1ロール:税込368円)・・・ティッシュペーパー「鼻セレブ」シリーズのトイレットペーパー版
「極上のおもてなし」(日本製紙クレシア㈱、同344円)・・・クリネックス・シリーズの上級版
「ふくのかみ」(㈲倉敷意匠計画室、同399円)・・・独立系デザイナーのデザインした夜長堂・紅達磨印シリーズの一つ
●ブランド化
「羽美翔(はねびしょう)」(望月製紙㈱、同1700円)・・・皇室献上品として5年間の実績を誇る超高級トイレットペーパー
「京巻紙 流水」(㈱和紙来歩、同463円)・・・京都発の高級和紙ブランド・トイレットペーパー
「黒バラの香り」(四国特紙㈱、同210円)・・・セレブな女性のために作られた高級トイレットペーパー
●ストーリー化
「トイレで読む体感ホラードロップ」(林製紙㈱、同145円)・・・ホラー小説「ドロップ」がプリントされたトイレットペーパー
「コンビネーションドール・ウェディング」(㈱アルタ、同410円)・・・2ロールを花嫁と花婿のイメージで包んだトイレットペーパー
「龍馬からの恋文」(望月製紙㈱、同315円)・・・坂本竜馬からの恋文がプリントされたトイレットペーパー
以上の事例が示すように、差異化手法では言語記号化による需要拡大と高額化が懸命に行われています。
これらの商品がユーザーに受け入れられるようになった背景にも、やはり人口減少社会の構造が潜んでいるように思います。
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