先月までは些かマクロな話題へ飛躍していましたので、今月からはもう一度原点に立ち戻り、ミクロな話題を考えていきます。
まずは、当研究所が約40年にわたって研究してきた「人口減少と生活消費の関係」を眺めてみましょう。
これまでのところ、マスメディアの多くは「人口減少が進めば消費支出も減少する」と述べていますが、本当にそうなのでしょうか。
この言説を覆す、最も明確なデータが、下表に示した、トイレットペーパーの出荷量と販売高の推移です。
この件については、繊研新聞(2015年7月21日)の「Study Room」(http://gsk.o.oo7.jp/insist15.htm#tp)で詳しく述べていますが、新たなデータが発表されましたので、改めてグラフ化しました。
まずは、当研究所が約40年にわたって研究してきた「人口減少と生活消費の関係」を眺めてみましょう。
これまでのところ、マスメディアの多くは「人口減少が進めば消費支出も減少する」と述べていますが、本当にそうなのでしょうか。
この言説を覆す、最も明確なデータが、下表に示した、トイレットペーパーの出荷量と販売高の推移です。
この件については、繊研新聞(2015年7月21日)の「Study Room」(http://gsk.o.oo7.jp/insist15.htm#tp)で詳しく述べていますが、新たなデータが発表されましたので、改めてグラフ化しました。
この図でわかるように、人口が減っているにもかかわらず、トイレットペーパーの販売量や販売額は伸びています。
人口ピークの2008年に比べて、2017年の人口は1.1%減ったにもかかわらず、トイレットペーパーの総販売量は2.5%増の105.2万トン、総販売額は3.8%増の1727億円と増加しています。
トイレットペーパーの使用量は、人口総量に極めて比例している、と考えられ、人口が減れば当然、その使用量や販売額も減るものと思われます。
さらに温水洗浄便座などの普及で、1回あたりの使用量も減っている可能性があります。
とすれば、その使用量や購入金額は当然減っていくものと予想されます。
にもかかわらず、トイレットペーパーの販売量や販売額は人口推移とは別の動きを示しています。
そこにはどんな背景があるのでしょうか。
実をいえば、ここにこそ、人口減少時代の生活消費を考える時の、最も基本的な視点が潜んでいると思われます。
(ご参考までに・・・『人口減少”激活”ビジネス』)
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