人口容量のゆとりが拡大するにつれて、人口回復の可能性が高まってくると述べてきました。
この実現性を当ブログの基本的な論理である「人口抑制装置」の視点から、改めて検討してみましょう。
結論を先に述べますと、「ゆとりで装置が緩むのは2030年代から」ということになります。
人口の実数ではゆとりが生まれますが、国民の価値観=総期待肥大値でゆとりが生まれてくるのは2030年代になるからです。
先に【人口は再び増加する!】で触れましたが、総期待肥大量は現在、1億6000万人の規模にまで膨れ上がっており、人口容量に多少の余裕が生まれた程度では、人口抑制装置を緩和するまでには至りません。
緩和できるのはいつ頃になるのか。下図に示したように、人口減少と年齢構成の変化に伴って、2030年代になると、ようやくこの値は1億2800万人を切ることになります。
そうなると、本質的なゆとりが生まれてきます。
2030年以降、人口容量に本格的な余裕が出てくると、徐々に影響が出てきます。
それによって、一方では一貫して落ちていた出生率が上がり始め、他方では上昇傾向だった死亡率が少しずつ緩み始めて、2050年頃にようやく下がっていく可能性が生まれてきます。
果たしてこれが実現できるものなのか、人口抑制装置の作動を緩和する条件を、もう一度考えていきましょう。
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