2025年4月19日土曜日

観念言語とサイエンスが工業現波を創った!

農業後波を創ったリリジョンから工業現波を創ったサイエンスへ、時代識知の変換を促したのは「思考言語」から「観念言語」への移行でした。

観念言語(Ideological languageとは、人類が思考を行うために創り出した言語であり、筆者の別のブログ(生活学マーケティング)の【言語6階層説:観念言語とは・・・】では、次のように説明しています。

観念言語とは、「身分け」「識分け」「言分け」が捉えた事象を、「網分け」の“理知”によって精細に捉え直し、音声や記号などの創作言語で表現した言葉です。

この言葉は、専門的知識人や特定社会集団などの“理”縁共同体が、高度な思考するための記号として使われています。

観念言語によってサイエンス(Scienceが生み出され、蒸気機関や化石燃料などによるエネルギー革命の進展とともに、科学技術による生産拡大という工業文明(Industrial Civilizationが成立しました。

その構造的なプロセスを、改めて整理しておきましょう。

人類は「身分け」「識分け」が捉えた事象を、音声の「言分け」による「自然言語」によって意識内で考える「思考言語」を多用しているうち、「網分け」をさらに“深化“させた「観念言語」を創り出した。

➁観念言語の進展で、「リリジョン(宗教)」が捉えていた「至上神を中心とする神々が、あらゆる事象を統御している」という観念を越え、さまざまな記号の結びつきによって、あらゆる事象が把握できる、という識知が形成された。

15世紀以降、信仰による世界把握から「理知」による環境把握へ、リリジョンからサイエンスへの識知変化は、生活物資の生産形態を大きく変化させ、農産・畜産・漁業などを中心とする生産構造から、工業技術の主導する生産構造へと移行させた。

➃サイエンスの浸透で、それ以前のリリジョンを基盤とする社会集団(ツンフト:同職組合・ギルド、キリスト教国家、鎮護国家など)から、科学的思考を基盤とする社会集団へ移行が進むと、新たな経済組織(企業、組合など)や、近代的な国家組織(国民国家、資本主義国家、社会主義国家など)が形成された。

➄サイエンスの創り出した、新たな生産方式の拡大と、新たな社会制度の浸透によって、工業文明が形成され、より多くの人間が生きられる人口容量が形成された。

以上のようなプロセスによって、工業現波の人口容量、90億人が創り上げられたものと推察されます。

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